捻挫の治し方は？足首や手首の捻挫の応急処置・マッサージ

捻挫になる主な原因とは？

捻挫とは、関節を支えている靭帯を傷めてしまうケガです。
背骨にある椎間関節の捻挫は、不自然な方向に頚部や腰部をひねったり、曲げたために発生しています。
靭帯や筋肉、椎間関節を包む関節包が損傷することもあります。
損傷の経緯としては、交通事故によるむちうち症、運動前のウォーミングアップ不足、重量物の挙上といった場面が目立ちます。
寝返りや睡眠中の不自然な姿勢も、症状を誘発する契機となります。
骨盤にある仙腸関節の捻挫では、強い外力や転落によって仙腸関節をサポートする靭帯の損傷を招きやすいです。
身体を急にひねったり、腰の屈曲動作で受けた過度な衝撃を筋肉が吸収できずに靭帯を損傷する場合もあります。

捻挫と靭帯損傷は同じ？
違いはある？

捻挫とは、可動範囲をはるかに超える外力によって、関節を支える靱帯や関節包といった軟部組織、軟骨が損傷した状態を言います。
損傷すると靱帯が緩んだり、一部もしくは完全な断裂が生じます。
靭帯損傷は、靭帯自体に直接的なダメージを受けるケガです。
例えば、転倒や反復動作の続く激しい運動、衝撃、事故などがきっかけとなって靭帯が断裂や摩擦損傷を起こします。
靭帯は関節の安定性を保つ重要な組織であるため、ある程度損傷が進んでしまうと関節が不安定となり、日常生活に悪影響が出る場合もあります。
捻挫はもちろん、靭帯損傷に対しても正しい施術と予防が必要となるため、受傷後は医療機関で適切な処置を受けてください。

捻挫の基本的な改善方法、
早く改善するための考え方

捻挫の初期対応には、「POLICE処置」が良いです。
POLICEとは、
Protection（保護）：外力による損傷を防ぐために、装具やシーネ、三角巾、サポーターなどで患部を保護します。
Optimal Loading（適切な負荷）：これまでの応急処置は患部の安静をおすすめしていましたが、近年は適切な負荷が組織修復を促すと考えられています。
Icing（冷却）：氷のうなどで患部を冷却。凍傷に注意して無理のない範囲で行ってください。
Compression（圧迫）：テーピングや包帯で圧迫し、患部の腫れや内出血の増悪を防ぎます。
Elevation（挙上）：受傷部位を心臓より高い位置にして腫脹の軽減を図ります。

捻挫の部位ごとの応急処置
（足首、手首など）

足関節捻挫に対する応急処置には、2つの方法があります。
1つ目は、「関節を痛くない状態で固定」することです。
初期対応として、ケガをしたご本人がもっとも楽な足首の状態（角度）で固定するようおすすめします。
固定範囲は、ふくらはぎから足裏の真ん中を少し超えるくらいまでが目安です。
これを実施することで足首が安定し、適切に関節を固定できます。
2つ目は、「包帯などで足首を圧迫」することです。
実は「圧迫」という弱い刺激が組織修復を促す過程で非常に重要な要素となります。
包帯を使用する際は、足首をあまり締め付けないように柔らかく巻いていくのがポイントです。

捻挫に関するQ&A

Q.捻挫どうしたら早く改善しますか？
A.捻挫の応急処置は「安静・アイシング・圧迫・挙上」のいわゆるRICE処置が基本になりますが、一番重要なのはアイシングです。

Q.捻挫を放っておくとどうなりますか？
A.軽症、重症どの度合いでも靭帯が伸びて関節の固定力が低下するので、再度捻挫してしまう癖がついてしまいます。

Q.捻挫したら医療機関に行くべきですか？
A.もし患部に痛みや腫れがあれば、すぐに整形外科などの医療機関や整骨院・接骨院を受けることをおすすめします。

Q.捻挫の痛みのピークはいつですか？
A.捻挫は、靭帯や関節包・腱・毛細血管の損傷により疼痛や腫れ・内出血・浮腫みなどを伴い受傷後の炎症は24〜72時間後でピークを迎えます。

Q.捻挫を自分で改善する方法はありますか？
A.受傷直後は、冷湿布や氷で冷やして炎症を抑えて、その後サポーターやテーピングで軽めに固定し、心臓より高い位置に保ちましょう。

Q. 捻挫しやすい方の特徴ありますか？
A.ハイヒールなどを履いて足の甲とすね部分の角度が広がると緩みやすく、不安定になってひねりやすいです。
また、足首が硬い方（柔軟性がない方）は、捻挫しやすいと言われています。